日本生命保険相互株式会社

日本生命が実践する
加入者情報にもとづいたLINE配信とは

日本生命保険相互株式会社
法人営業企画部 法人営業開発室 専門課長 竹内之弘 氏
法人営業企画部 法人営業開発室 専門課長(システム) 日竎敬明 氏
法人営業企画部 法人営業開発室 副主任 村田真哉 氏

創業以来130年以上にわたり、生命保険事業において人々の生活や人生の安定を支える日本生命。

「お客様本位の業務運営」と「サステナビリティ経営」を事業運営の根幹に据え、社会課題の解決に取り組んでいる。

近年開始した団体保険加入者向けの福利厚生サービス「N-コンシェルジュ」では、加入者向けの情報提供を行うための会員管理プラットフォームとして、シャノンの「SHANON MARKETING PLATFORM」(以降、SMP)を採用しており、2022年10月からはSMPを使ったLINE配信を開始している。

Point

  • 加入者の所属企業・団体情報や属性情報にもとづいたセグメント別のLINE配信
  • LINEからN-コンシェルジュへのシングルサインオンでログイン時の入力の手間を省く
  • LINEのコンテンツ企画および配信業務をシャノンが継続的に支援

保険業界の変化に対応するためのデジタルサービス

「N-コンシェルジュ」は、日本生命が団体保険の加入者向けに提供する福利厚生サービス。

健康、介護、生活、レジャー・エンタメ、グルメ、ショッピング、旅、リラクゼーション、スポーツ、学びなど、様々なカテゴリの商品・サービスを提供しており、日本生命のネットワークを活用した商品やサービスの特別優待価格での紹介、メンタルヘルス、健康、介護についての専門家への無料相談、さらに人事・総務担当者向けには福利厚生や労務課題解決のための情報提供など、多種多様なサービスを展開している。

このサービスを運営している法人営業開発室のミッションのひとつに、N-コンシェルジュの利用率向上がある。同部署の専門課長 竹内之弘氏はこのサービスの意義をこのように語る。

「団体保険に加入していただいた人に、 質の高いサービスを提供することで信用とブランド力を向上させることが目的です。」(竹内氏)

保険業にも近年DXの波が訪れている。強力なブランド力や顧客基盤を持つ日本生命には、業界のマーケットリーダーとして、業界の変革を牽引していくことが求められる。

N-コンシェルジュがスタートしたのは2015年。働き方改革やメンタルヘルス対策が、社会的に要請された時期でもあった。

「当初は元々あったコンテンツをうまく組み合わせることでスタートし、徐々に付加価値の高いサービスやコンテンツを作っていくことにしました。あまりに注目度や魅力度だけを追求したコンテンツだと、保険の内容を理解しない契約に結びついてしまうので法律的に望ましくない。保険業のマーケットリーダーとしての世界観を重視しました。」(竹内氏)

様々なコンテンツを持つN-コンシェルジュWebサイトは加入者に限定して公開しており、検索エンジンにもインデックスされないよう、クローズドの環境を維持している。

その中で、医療やメンタルへルス対策、介護なども関わる深い情報を提供することで、加入者付帯サービスとして専門性と信用、差別性を確立しているのだ。

2022年のN-コンシェルジュリニューアルの背景には、最近の金融業界、とりわけ保険市場の競争環境の変化がある。

デジタルテクノロジーによるオンライン保険商品の販売、さらには、インターネット関連サービス企業等の新規参入も目立っている。

「よく安価な新興のネット生命保険の会社様と比較されるのですが、団体生命保険の場合、元々価格面では低いので、コスト面での競合は気になりません。むしろ異業種のインターネット企業のユーザー囲い込みによる参入が脅威となります。付帯サービスを差別化要素の1つとして活用していきたいと思っています。」(竹内氏)

加入者情報の管理だけではなく、LINEの配信でもSMPを活用

「N-コンシェルジュ」は加入者管理の基盤としてSMPを活用している。そして、加入者の利便性を考慮して、取り扱う商品やサービスの情報発信にLINEを利用している。その背景を竹内氏はこう語った。

「保険の世界は、昔からチラシ・パンフレットなど紙が中心で、企業の労務担当者を通して加入者に情報提供されることが一般的でした。コロナ以降はリモートワークも定着し、福利厚生やお金に関する会社での情報交換も薄れつつあります。こうした状況において、加入者に直接情報を発信できるLINEが適していたのです。更に、Webサイトだけではユーザビリティに課題がありました。N-コンシェルジュは加入者向けのクローズドなサイトのため名前やメールアドレスなど個人情報をログインのたびに入力して加入者認証を必要があるのです。ユーザーの利便性を向上させるためにアプリを作ることも考えましたがそもそもダウンロードしてもらうのが難しい。そこでLINEのシングルサインオン機能を活用することで都度の認証も必要なくなり、ユーザーには加入者向けサイトであることを意識せずに使っていただくことが可能になりました。」(竹内氏)

2022年10月からLINEの公式アカウントを開設し、月3~5回送信している。もともと活用していた加入者管理だけではなく、LINEの配信プラットフォームとしてもシャノンのSMPを活用している。

LINE配信プラットフォームとしてSMPに魅力を感じたところは、LINEとの連携力の高さだ。N-コンシェルジュの加入者管理として利用しているSMPとLINEを連携させれば、加入者の団体情報や属性に基づいたセグメント配信が可能になる。

また、シャノンではLINEの企画運用支援も行い、配信内容やそれに付随するコンテンツの継続的な提案や配信そのものの作業代行も行っている。

「シャノンを選んでよかったのは、日本生命のビジネスをしっかり理解していただいて、加入者向けの機能のカスタマイズを行っていただいたことです。」(竹内氏)

また加入者向けサービスのシステム開発に関わった日竎氏、村田氏もこう語る。

「私たちのビジネスは企業の担当者とお会いし、ニーズを聞くことも多いのです。個別のニーズを捉えてサービスに反映させ、かつスピーディな構築が必要でした。そういう意味でシャノンの柔軟な対応がありがたかったと思います。」(村田氏)

「私たちの要望にあわせてオーダーメイドで開発することも考えたのですが、今回、シャノンの加入者管理機能とLINE配信機能を組み合わせる方針を選んだことで、自分たちのチームで頑張って作ろうという意識が芽生えました。そのうえでシャノンのサポートを受けながら実現を果たしました。」(日竎氏)

LINEによる機能で、N-コンシェルジュで提供されている会社や店舗のサービスを気軽に使えることが好評。レストランやチェーン店のクーポンやお得なサービスのために使うファンが多い。

LINEのログイン認証からシングルサインオンでシームレスにつながることで、利用拡大につながっている。

N-コンシェルジュから保険につなげることが今後のテーマ

そうしたなか、日本生命では2023年1月より中堅企業(従業員規模100~1000名程度)向けの団体定期保険の新商品として「みんなの団体定期保険(新無配当扱特約付団体定期保険)」を提供開始。

既存の保険商品と比較するとお手頃な保険料で従業員が加入することが出来ると福利厚生制度の1つとして導入する企業が多く、また付帯サービスであるN-コンシェルジュも中堅企業には魅力に感じてもらっている。

「最終的には人事・総務の方に福利厚生としての保険を見直していただき、従業員の方の保険加入や保障金額の引き上げに結びつけていくことを念頭に置いています。」(竹内氏)

SMPからLINEを送信することで、加入者一人ひとりの属性や行動、閲覧履歴を管理しながら情報発信できるようになった。順調に利用者の拡大しつつあり、加入者の評価も上々のN-コンシェルジュ。

「正直まだ道半ばです」と竹内氏は言うものの、今後の展開には自信を覗かせる。

「N-コンシェルジュ活用を日常化させ、そこで得られた加入者様の情報を本流たる保険につなげることがテーマです。真価が問われるのはこれからですね。」(竹内氏)